ジンナー、ズベレフ、アンベール、フリッツ:シーズン終了までに最も多くのポイントを守らなければならない選手は?
全米オープンが終了し、テニスシーズンはアジアツアーを経て最終局面へ。その後はヨーロッパに戻り、室内トーナメント、ATPファイナルズ、デビスカップが開催される。
男子ツアーの過渡期である今週は、今後数週間で最もプレッシャーを抱える選手たちに焦点を当てる良い機会だ。
まずは、2024年6月から保持していたATPランキングの王座から陥落したばかりのヤニック・ジンナー。全米オープンで敗れたイタリア人は、年間最終戦で奮起する必要がある。守るべきポイントは2830と、全選手中最も多い。
昨年、ニューヨークでの優勝に続き、ジンナーは北京で準優勝、上海で優勝。その後、ATPファイナルズとデビスカップを制した。
最大のライバルであるカルロス・アルカラスは、守るポイントがわずか1000。その半分は優勝した北京大会で争われる。現在の世界ランク1位はその後、パリで3回戦敗退、トリノではグループステージ敗退だった。
次に厳しい状況が予想されるのはアレクサンダー・ズベレフで、最大1730ポイントを失う可能性がある。アルカラスとジンナーに大きく水をあけられているが、全豪オープン準優勝者はパリ大会のタイトルを懸け、ATPファイナルズの準決勝進出を守る戦いとなる。
続いてテイラー・フリッツは1230ポイント(上海準決勝、ATPファイナルズ準優勝)を守る必要があり、調子を崩せばトップ5から転落する可能性がある。
世界24位のユーゴ・アンベールにとっては、さらに厳しい落ち込みがあり得る。メス出身の選手は昨年、パリ・ベレシーで予想外の決勝進出を果たし、さらに東京大会でも決勝に進んだ。1060ポイントが懸かる中、現在のポイント2045の半分以上をATPランキングで失う可能性がある。腰痛の懸念が100%の実力発揮を許すかどうかが焦点だ。
最後に、全米オープン準決勝進出のフェリックス・オジェ=アリアシムのように、巻き返しを図れる選手もいる。カナダ人は今後開催されるトーナメントで守るポイントがわずか110。ATPファイナルズ出場権争い(現在10位)において大きなアドバンテージとなるだろう。