ビデオ - ナダル、メドベージェフ戦で見せたATPファイナルズ2019での驚異の逆転劇
2019年ロンドンで開催されたATPファイナルズにおいて、ラファエル・ナダルはグループステージ初戦で敗戦した後、ダニイル・メドベージェフ戦で敗退の淵に立たされながら、予選通過に向けた驚異的な逆転劇を演じた。
2019年、ラファエル・ナダルは全仏オープンと全米オープンを制し、全豪オープンでは決勝進出、ウィンブルドンでは準決勝進出など活躍。ATPファイナルズへの出場権を当然のように獲得し、そのシーズンをATPランキングおよびレースランキングの首位で締めくくった。当時ロンドンで開催されていた同大会の優勝候補の一角として確固たる地位を築いていた。
しかし、ATPファイナルズでの戦いは、前回王者アレクサンダー・ズベレフへの2セットストレートでの敗戦(6-2, 6-4)から始まった。準決勝進出を目指すためには、シーズン後半に驚異的な成績を収めていたダニイル・メドベージェフに勝利する必要があった。
この対戦は数週間前に行われた全米オープン決勝の再現となり、その際はスペインの選手が5セットの末に勝利を収めていた。激戦の末、両者は決勝セットまでもつれ込んだ。
ロシア人選手は5-1とリードし、さらにナダルのサービスゲームで30-40とマッチポイントを握り、決定的な優位に立ったかに見えた。しかし、敗北を拒絶するチャンピオンらしく、ナダルは息をもつかせぬ逆転劇を展開し、サスペンスの末に勝利を収めた(下記動画参照)。
マヨルカの英雄は強打を繰り出し、時には相手をエラーに追い込むこともあった。息詰まるタイブレークの末、ナダルはついに勝利を手中に収めた(6-7, 6-3, 7-6、試合時間2時間47分)。これにより、メドベージェフとの対戦を3戦全勝で飾り(ナダルが2024年10月に引退を発表した時点での直接対戦成績は5勝1敗となった)、予選突破への望みをつないだ。
残念ながら、ナダルは準決勝に進出することはできなかった。グループステージ最終戦で将来の優勝者ステファノス・ツィチパスに3セットで勝利(6-4, 6-7, 7-5)し、2勝1敗としたものの、ゲーム獲得率がツィチパス(55%)とズベレフ(52%)の50%を下回ったため、3位に終わった。両者も同じく2勝1敗の成績だった。
一方、メドベージェフは初出場となったこの大会では3戦全敗に終わったが、COVID-19パンデミックの影響で無観客開催となった2020年大会では全試合を制し優勝。その中にはナダルとの準決勝での勝利(3-6, 7-6, 6-3)も含まれていた。
Nadal, Rafael
Medvedev, Daniil
ATPツアーファイナル