スビトリナ、パオリーニにマッチポイント3つを救い、全仏オープン準々決勝へ
フィリップ・シャトリエ・コートで、ジャスミン・パオリーニとエリナ・スビトリナが女子シングルス初の準々決勝進出を懸けて対戦した。両選手は今シーズン、クレーコートで好調を維持しており、イタリア人のパオリーニはWTA1000ローマ大会で優勝、ウクライナ人のスビトリナはルーアン大会でタイトルを獲得し、マドリード大会では準決勝に進出していた。紙面上でも期待されたこの対戦は、コート上でも約束を果たす内容となった。
試合開始早々、両選手は試合の主導権を握ろうとする明確な意図を見せた。序盤に印象的なプレーを見せたパオリーニは、巧みに組み立てたポイントとウィニングショットを連発し、3-0とリードを奪った。しかし徐々にスビトリナは試合にペースを取り戻し、遅れを挽回してパオリーニにプレッシャーをかけ始めた。
セット終盤には両選手が激しい攻防を繰り広げたが、世界ランク4位のスビトリナが重要なポイントでより優れたプレーを見せた。サービスに苦しんだ世界14位のパオリーニは、スコアでリードを奪う決め手を欠いた。その結果、前回大会の準優勝者がセットを奪う展開となったが、パオリーニもセット全体を通して健闘した。
第2セットも同様の流れで始まり、イタリア人選手がブレークリードを奪った。サービスゲームの大半で苦戦していたスビトリナだったが、粘り強く追い上げ4-3、そして5-4と同点に追いついた。元世界ランク3位のスビトリナがサービスゲームを守る局面では、2つのマッチポイントを凌いで5-5の接戦に持ち込んだ。
最終的にスビトリナは、彼女の代名詞とも言えるメンタルの強さを発揮した。タイブレークで4-1とリードしていたスビトリナはパオリーニの反撃を許したものの、3つ目のマッチポイントも見事に防いだ。パオリーニはこの決勝ゲームを2つの直接ミスで締めくくり、スビトリナに第2セットを明け渡した。
第3セットではスビトリナが第2セット終盤の勢いそのままに、ダブルブレークでリードを広げた。相手の小さな反撃があったものの、ウクライナ人選手はパオリーニの直接ミスを利用し、3つのマッチポイントを救った後(4-6, 7-6, 6-1、試合時間2時間24分)、勝利へと駆け上がった。
スビトリナは今年の女子シングルスで最初の準々決勝進出者となり、2015年、2017年、2020年、2023年に続き、キャリア5度目のオートゥイユ(全仏オープン会場)でのベスト8入りを果たした。
準決勝進出を懸けて、スビトリナは王者イガ・シフィオンテカかエレナ・リバキナと対戦する。この両選手はフィリップ・シャトリエ・コートで続いて行われる試合で顔を合わせる予定だ。ウクライナ人選手はこれまで、パリでの準決勝進出経験がない。
Paolini, Jasmine
Svitolina, Elina
全仏オープン