トロント・マスターズ1000:カチャノフとシェルトン、決勝進出でタイトルを争う

トロント・マスターズ1000の決勝カードが決定した。このカテゴリーでの優勝経験を持つカレン・カチャノフが、マスターズ1000では初の決勝進出となるベン・シェルトンと対戦する。
両者とも準決勝ではトーナメントの上位シード選手を破って決勝進出を果たした。世界ランク16位のロシア人選手カチャノフは、アレクサンダー・ズベレフ戦でマッチポイントを救い、勝利を収めた。
これまでの対戦成績で苦手意識があった相手(試合前の直接対戦はズベレフの5勝2敗)に対し、29歳のカチャノフは3セット目のタイブレークを制し(6-3、4-6、7-6、試合時間2時間51分)、自身2度目のマスターズ1000決勝進出を決めた。
パリ・ベルシーでノバク・ジョコビッチを破って初優勝してから約7年、2018年にカナダ大会でベスト4に入っていたカチャノフは、この北米トーナメントでの自己最高成績を更新した。
決勝で彼が対戦するのはベン・シェルトンだ。世界7位のアメリカ人選手は、トップ10同士の全米対決でテイラー・フリッツを圧倒した(6-4、6-3、試合時間1時間18分)。左利きのシェルトンはブレークポイントを2回しか許さず(いずれも防ぐ)、リターンで3度のブレークを奪う強さを見せた。
22歳のシェルトンは、相手のダブルフォルトで決勝点を奪い、マスターズ1000初の決勝進出を決めた。これにより、2004年マイアミ大会のアンディ・ロディック以来、最年少のアメリカ人選手としてこのカテゴリーの決勝に進出する快挙を成し遂げた。
今週木曜日にタイトルをかけて対戦するカチャノフとシェルトンは、これまでATPツアーで1度しか対戦していない。インディアンウェルズ・マスターズ1000の3回戦で、アメリカ人選手が当時の相手に勝利(6-3、7-5)しているが、今回の試合ではさらに重要なステークがかかっている。
過去3回のカナダ・オープンでは、マスターズ1000未経験の選手が優勝している(2022年カレーニョ・ブスタ、2023年シナー、2024年ポピリン)。シェルトンが勝利すればこの流れを継続し、ATPツアーで最も権威ある大会の一つにその名を刻むことになる。